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こんにちは、Rad Tunesは初の納豆ウーマンです。
数年前に読んだ本ですが、最近同書の2が出版されたので改めて読み直した本です。
著者の取材に基づきながら、アメリカにおける貧困層を肥満や徴兵政策といった複数のテーマから分析し、アメリカ社会の側面を明らかにしている本です。


ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)
(2008/01)
堤 未果

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 特に印象的だったのが、アメリカの医療政策について書かれている「第3章 一度の病気で貧困層に転落する人々」です。1980年代以降、新自由主義の流れが主流になるにつれて、アメリカの公的医療のじょじょに縮小され、政府は「自己責任」の言葉の下、「自由診療」という保険外診療を増やしていきました。そのため、医療費という金銭面において、国民皆保険制度があり、病気になれば躊躇することなく病院に行ける日本と異なり、アメリカでは中間層がたった一日の入院で自己破産に陥るほどの高額な医療費を請求されます。一方で、民間の医療保険に加入しても、カバーされる範囲はかなり限定的で支払われない場合が少なくありません。
 
 また、患者と同様、医師の側にも多くの負担が強いられます。アメリカでも産科医不足は深刻な問題ですが、それは廃業に追い込まれる医師が少なくないからです。訴訟の多いアメリカでは、産科医の収入の半分が損害賠償保険の掛け金として消えてしまうことも珍しくありません。また、勤務時間の長さも医師を圧迫していますが、それは診療だけでなく、各保険会社ことに異なるマニュアルに対する事務処理も含まれます。しかし、それらの処理を疎かにすることはできません。各保険会社による医療機関対象の評価である「評価システム」で厳しい評価がついた場合、ある期間内に改善されなければ保険会社から契約医認定の取り消しを通告されるからです。

 さらに、ある病院チェーンを取り上げ、病院が株式会社化し、病院経営者はサービスよりも利益目標を達成することのみ終始するという問題も取り上げています。

 保険会社や製薬会社が利益を得、患者や医師に多くの負担を強いるアメリカの医療政策に対して、著者は、国民の「いのち」に対しての国の責任範囲を縮小し、「民間」に運営させることは取り返しのつかない「医療格差」を生み出した、と警告しています。同書を読み、改めて日本における医療のあり方というものを考えさせられました。

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2010.07.31 Sat l l コメント (0) トラックバック (0) l top
おひさしぶりです。まみあなです。



少し前にジュンク堂で手にとった本が、今年の大宅壮一ノンフィクション大賞を受賞したものだと知りました。
医学に少しでも関わる人だけではなく、愛する人がいる全ての人に読んで欲しい一冊です。




逝かない身体―ALS的日常を生きる (シリーズケアをひらく)逝かない身体―ALS的日常を生きる (シリーズケアをひらく)
(2009/12)
川口 有美子

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ALSとは筋萎縮性側索硬化症、全身の筋肉が次第に衰えて行き、最後は呼吸停止にまで至る難病。
10万人に5人が発症する病だと言われています。
著者はどこにでもいる、普通の女性。母親に乳がんが見つかり、彼女と母とALSの闘いはそこから始まったのです。



ALSの進行や程度には個人差があるため、著者の母がその病気の全てではありません。
しかし、著者の母は不運にも最重病であるTLSとなり、眼球も動かすことができない状態となりました。
出口の無い闘い。来る日も来る日も、起きるはずもない母と、治る見込みのない病気と向き合い続ける苦しさとはどんなものなのでしょうか。一番辛いのは、「死」を選択できないことにあるのだ思います。
私たちは、ただ単に日々を過ごし、生きていますが、それは私たちが「生きること」を選択しているからであり、それはある意味で「死」を受け入れてることになります。どんな生き方であれ、五体満足である限り、自らの意志を持つ限り、「死」は自らの意志で向かう「生」の延長上にあります。



家族の負担を思いやり「死」を選択する患者や、患者のことを思う余りに「安楽死」を選択する家族。
その人々が選択せざるを得ない「安楽死」や「尊厳死」を否定するつもりはありません。しかし、「幸福な死」は存在しないとしても、苦しみから脱するための手段でしかないのも、また現実です。
著者は現在、ALS患者支援の事業を行っています。
ALS患者が普通の療養生活を送るためには、莫大なお金がかかるそうです。普通の家庭では支払えない訪問サービスやケアサービス。著者は、そんな現実に苦しむ人々のために介護や医療サービスを駆使する方法を提供し、家族にとって最適な生活を送ることができるよう、総合プロデューサーとして働いています。



患者の自己決定も、家族の決定も、それが「想いやり」なのか「楽になる方法」なのかわかりません。
そこには矛盾や選択肢不足が重なり、「尊厳死」、「安楽死」という言葉で「生きる」ことを拒むしかない状況に陥っています。著者はそうした人々が少しでも本当に「生きる」ための手段を、術を広めているのです。
これはALS患者だけに限ったことではなく、不治の病と呼ばれる難病患者をとりまく全ての人々に言えることかもしれません。自分が、そうした状況に立った時に、愛する人に何ができるのか、何をしてあげられるのか。
もちろん、そうした病が医療の発展と共に無くなることが一番良いことでしょう。ただ、生きるということの意味を、こうした病と闘い続ける患者と家族の中から考えることは、健康に生きる人々にとっての義務なのではないでしょうか。

2010.07.29 Thu l l コメント (0) トラックバック (0) l top
破壊王です。
先日タイトルが気になって読んでみた本を紹介します。
『脳から「うつ」が消える食事』です。

脳から「うつ」が消える食事 (青春新書INTELLIGENCE)脳から「うつ」が消える食事 (青春新書INTELLIGENCE)
(2010/07/02)
溝口徹

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著者は内科系のクリニックを経て、栄養療法のクリニックを開設している方で、クリニックの患者さんの9割が、薬でなく食事療法で症状が改善されたとのこと。
一体どんな食事が効くのでしょう?

この本によれば、カロリー制限で肉を摂らない、スイーツでストレス解消、お酒で嫌なことを忘れる…こうしたことは全て良くない行為で、糖質摂取を控えてタンパク質をしっかり摂ることが大事とのこと。
肉をしっかり食べ、穀物類は控え、果物もあまり食べない方がよく、果物ジュースはやめた方がよい…
著者はGI値が高い白米は食べず、和食は糖分を含むことが多いのでイタリアンの方がオススメなんだとか。

白米やフルーツ(果糖もよくないとのこと)やお酒を控えるなんて、難しいですね。
逆にストレスで不調になる?

ただ、血糖値の乱高下が良くないということなので、食事は野菜→タンパク質系のおかず→主食の順で血糖の上昇をゆるやかにする、朝食を抜かないできちんと3食食べるなど、一般的にダイエットや健康に良いと言われることに気をつければ良いと思われます。

バランス良く栄養を摂ることは、体にも心にも大切なんですね。
2010.07.29 Thu l l コメント (0) トラックバック (0) l top
こんにちは、エリンギです。
梅雨明けしてから、暑い日が続いていますね!

さて、三連休の二日目の日曜に、友人に誘われ
ボリショイサーカスを観に行ってきました。
会場は千駄ヶ谷の東京体育館です。

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会場一時間前から大勢の人が集まっていました。
こんなに人気のあるショーだとは知りませんでした…。
サーカスだけあって、家族連れのお客さんがとても多かったです。

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中へ入ると、私が座ったのはA席でしたが、広すぎない会場なので
ステージが近くに感じました。

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ショーが始まる前、サーカスに登場する熊や犬などの動物や
団員の方と記念撮影ができるようでした(一枚千円です)。

ショーの間は撮影NGなので、掲載することができず残念ですが、
とにかくスリル満点でドキドキしっぱなしでした。

私はサーカスを見るのが初めてでしたが、
空中ブランコやジャグリングなどおなじみのショーも
間近で見ると迫力満点です!

そして何より動物のショーがすごい!!
ライオン、熊、トラなど色々な動物たちが、
綱渡りや火の輪くぐりを次から次へと見せてくれます。

印象的だったのは猫のショーです。
猫は芸をするイメージが無かったのですが、
5Mはあるような高いバーによじ登って飛び降りたり、
火のついた棒を前足で回したりと、指示通り華麗な演技をしていました。
ちゃんと教えればあんなにすごい芸をするんですね。

とにかくエキサイトできる楽しいサーカスでした。
東京公演は7月25日までやっているので、
興味のある方はぜひご覧になってみてください♪

公式サイトはこちら
2010.07.20 Tue l 休日 l コメント (0) トラックバック (0) l top
こんにちは、バッカスです。
昨日今日と、梅雨明けしたかのように太陽が照りつけていますね。

さて東京国際展示場では、昨日から国際モダンホスピタルショウ2010が開催されています。
弊社編集部も取材に行かせていただきました。
取材レポートも続々更新中なので、ぜひご覧ください。
国際モダンホスピタルショウ2010 Special Reports

医療情報システムゾーンでは、iPadとの接続をPRしている企業ブースが多かったように思います。
実際に使用を始めている医療施設もあり、iPad、そしてiPhoneが今後医療でどのように活用されていくのか、期待されます。

さて、スポット展示では「ロボットで拓く介護・リハビリテーションの明日」と題して製品が展示されていました。
先日発売の「IT Medical」最新号の巻頭でも紹介した、NECの「PaPeRo」がいました!
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耳が光っている時に声をかけると、返事をしてくれます。
それ以外にも、歌を歌ったり、会話をしたりすることができて、今後介護や医療施設での活躍が期待されるロボットです。
外見も可愛らしくて癒されますね。
『「PaPeRo」の可能性を探る!~ロボットが支える未来の医療現場~』は、発売中の「IT Medical」2010年7月号に掲載されています。
こちらもぜひ、ご購読ください。


また、ロボット・セラピーで注目されている「パロ」も展示されていました。
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ロボットというと機械的な、どちらかというと冷たいイメージを持ちますが、介護に期待されるこれらのロボットは温かみがありますね。

今年のモダンホスピタルショウは明日が最終日。
各社の注目の製品を、皆さんも直接ご覧になってみてください。
2010.07.15 Thu l 取材報告 l コメント (0) トラックバック (0) l top
こんにちは、バッカスです。

先日、金沢大学に取材に行って参りました。
金沢大学医学部附属病院は、旧病棟の後ろに新病棟が完成しており、診療などほとんど新病棟で行っているようです。
病院_convert_20100712133221


その金沢大学医学部附属病院の門前にある、前田書店さん。
書店外観IMG_4691_convert_20100712133312

中に入ると、雑誌コーナーにありました、「RadFan」。
ぜひ、手にとってご覧いただければと思います。
雑誌1236+02_convert_20100712133248


さて金沢と言えば兼六園。
金沢大学から金沢駅に向かう途中にあるので、立ち寄ってみました。
金沢城公園も隣接してあります。
入口8_convert_20100712133357


加賀藩5代藩主・前田綱紀がこの地に蓮池御亭を立てて周辺を作庭したのがはじまりだそうで、江戸時代の代表的な林泉回遊式大庭園の特徴を残しているそうです。
待つIMG_4719_convert_20100712133336


この日は午後から雨が降り出す蒸し暑い日でしたが、庭の中は風も涼しく、暑さも疲れも吹き飛びました。
この涼しげな噴水は、庭園内の霞ヶ池を水源としていて約3.5メートルまで吹き上がっています。
日本庭園では珍しく、19世紀中頃に作られた日本最古の噴水と言われているそうです。
噴水09_convert_20100712133427


加賀百万石の城下町、ぜひ今度はゆっくり観光してみたいです。
2010.07.12 Mon l 書店での売れ行き l コメント (0) トラックバック (0) l top
こんにちは、エリンギです。

先日、東京ビッグサイトで行われた第17回東京国際ブックフェアに
編集部一同で行って参りました。

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会場に入ると、多くの来場者でとても混雑していました。

一般の書籍に加え、デジタルパブリッシングフェアが開催されており、
電子書籍端末やそれに関するソフトウェアなどが所狭しと並べられていました。

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これは中国国内で販売されている電子書籍端末だそうです。
サイズは Kindleと同じくらいのコンパクトさです。

東京「国際」ブックフェアの名前の通り、世界各国のブースがあり、
様々な国の書籍を見ることができたのですが、
中でも異彩を放っていたのがサウジアラビアのブースでした。

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お香のようなものを焚いたテントの中で、皆さんくつろいでらっしゃいました。
ちなみに日本語が話せるスタッフがいるブースには「日本語できます」と
表示されているので、安心です。

いろいろな角度から出版の世界を眺めることのできる、
有意義な一日でした。

第17回東京国際ブックフェア公式ホームページはこちら
2010.07.12 Mon l イベント l コメント (0) トラックバック (0) l top
暑いですね。蒸し上がりそうなえびボクサーです。

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昨日はご近所にある鬼子母神の夏市に社員全員で行ってまいりました。


東京の夏祭りのようなものは初めてだったえびボクサー。

そもそもお祭りに行くこと自体6~7年ぶりくらいでょうか?


何かと目新しいものが沢山あっておおいに楽しんでしまいました。



まずは何故か朝顔が売っている・・・

そして東京名のに堂々と大阪焼、なるものが売っている・・・

見たことのない謎の食べ物がたくさん売っている


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えびボクサーの地元では小さな神社やお寺のお祭りが

年を越すごとにすたれて出店などがだんだんとでなくなってきました。


これも時代の流れなのかとも思いますが、やっぱり夏はこうでなくてはいけませんよね!
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地元名古屋の祭りしか知らないえびボクサーにとっては、なんとも新鮮な体験でした。



2010.07.09 Fri l 未分類 l コメント (0) トラックバック (0) l top
こんにちは!!納豆ウーマンです。

RadFan7月号が発売されました。

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7月号内容は・・・

「特集1 PACS強化・拡張のススメ」
PACS&WS、PACS&RIS、PACS&レポーティングシステム、PACS&その他といったカテゴリで
先生方やメーカご担当者にPACSについて分かり易く説明して頂いています。

「特集2 最新の放射線治療」
現在の放射線治療の状況について6名の先生方にご執筆頂いています。

その他にも、
・<座談会>MRIにおけるボースデル活用術
・それゆけRad Fan探検隊!診療放射線技師の放射線科探訪
第14弾 指令 日立メディコ社製1.5T MRI装置を調査せよ!
―神戸大学医学部附属病院編―
・Rad Link 第39回日本IVR学会報告
~IVRが好きな人は、まだいっぱいいる~

など、盛りだくさんな内容になっています。

もし書店などで見かけましたら、お手に取って頂けましたら幸いです。

弊社HPからも購入できますので、
お気軽にお越し下さい!!
2010.07.01 Thu l 告知 l コメント (0) トラックバック (0) l top