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家庭の事情で遅くなってしまったが、ようやく「今度は愛妻家」を観ることができた。期待があまりにも大きすぎたためか、それを上回ることはなかったが、裏切られることもなかった。素直にずっと、笑って泣いて感動して帰った。私は本音を言うと、ゴーストものは好きはでない。この種の映画では、「ゴースト/ニューヨークの幻」が一番有名だろう。名画の誉れ高く、種々のランキングで上位に輝いている。しかし、私にはどうしても生理的に受け入れられない。さらにその他の多くの似たような映画・テレビドラマも、いずれもこの映画の印象と同じで、やはり大好きにはなれない。

それでもなお、「今度は愛妻家」は良かった。薬師丸ひろ子さんを観ているだけで幸せだった。理由はRSNA2009のブログで書いたとおりである。私にとって彼女のデビュー作である「野性の証明」は、衝撃的だった。あの黒い瞳に魅せられて、徹夜でファンレターを書いた。玉置浩二との結婚は残念であったが、離婚してくれて少し嬉しかった。ちょうどその頃が、彼女にとって比較的低迷期だったのではと思うからである。最近の活躍ぶりは皆さんご存じのとおりで、「ALWAYS三丁目の夕日」に代表される文句なしの大女優である。

自分よりひとまわりくらい若い夫婦の物語だが、自分たち夫婦にとっても考えさせられることがいっぱいある。もちろん、この映画の夫像は私とは随分違う。私は標準以上にマメ男だし、間違いなく愛妻家である。旅行や外出に誘うのも、圧倒的に私の方が多い。でも炊事洗濯といった家事をほとんどしない点は同じだし、映画の中で語られる「男はシャイなのだ、デリケートなのだ」という主張には大賛成である。この映画の感想を読んでいると、「男はもっと口に出して言え!行動で示せ!」という女性側の意見を多数みかける。公式パンフレットの評者もそう書いていた。でも私は、「男がそう言う動物であることを、女性には是非理解して欲しい、それが男なのだ」と思っている。

豊川悦司さんは難しい役を器用にハイレベルで演じていた。10数年前、女性にもてはやされていた頃はさほど好きでなかったが、「大停電の夜」の頃から円熟味満点になったと思う。水川あさみさんのことを私は、全く私の個人的な趣味から、あまり好きではない。特にエネゴリくんのCMは大嫌いだ(センスが合わない)。でも本作の演技は十分良かったと思う。濱田岳さんのことは、私はよく知らない。ただこの作品で同時進行する彼ら2人のエピソードは、あまりにも定番通りで現実味がなく、この作品のレベルを下げていたのではないかとまで思う。もちろんこれは、彼女ら役者のせいではないが。石橋蓮司さんに関しては、もう非の打ち所がない凄さであった。もともとシリアスな作品から子供向け特撮ものまで、善人でも悪人でも演じられる貴重な役者であったが、オカマまでできるとは想像を絶する。

RSNAのブログに書いたように、私は昨年、シカゴに行く待合室で薬師丸ひろ子さんに会うことができた。1分足らずだったと思うが、話をし、図のようなサインをもらい、握手してもらった。彼女の手が少女のように柔らかくて小さかったのを今でも鮮明に覚えている。山口百恵さんの頬が赤ちゃんのようにふかふかだったのと同じである。やはり真のスターは、根本的に何かが違っているのではないかと思う。

薬師丸ひろ子サイン 1
2010.02.06 Sat l 未分類 l コメント (1) トラックバック (0) l top

コメント

No title
薬丸さん、、
字も凄く上手ですね。
うらやましい!体験されましたね!
いやー面白いです。
2010.02.10 Wed l まんぞう. URL l 編集

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