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こんにちは!RadFan編集部です。
しばらくご無沙汰しておりましたが、オススメBook Review
満を持して再開いたします!

今回ご紹介する本は
「不撓不屈」(高杉良)です。
不撓不屈 (角川文庫)不撓不屈 (角川文庫)
(2013/05/25)
高杉 良

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税理士・飯塚毅氏が、国税局の不当な弾圧・圧力に屈することなく、長年に渡る裁判、国会闘争と闘いぬいた実話「飯塚事件」に基づく小説。

「別段賞与」という、法人が大きな利益を計上した際に従業員の努力の成果として配分する賞与の会計処理。
経営基盤が弱い中小企業を支援するために、飯塚毅氏が編み出した、合法的な節税だったが、国税局はこれを脱税幇助とみなし、私怨なかばの強硬な税務調査を進めていく。

自身だけでなく、顧客にまで執拗な調査が続き、
とうとう4人の部下も逮捕され、刑事裁判に展開していく。
このような凄絶な状況の中でも、決して信念を曲げず、
家族や部下と支えあい、支持者を得て、この裁判に勝利していく
飯塚氏の胆力に胸を打たれます。

自分の信念を曲げず、国家に挑む。その姿勢、なかなか想像しにくいですが、強い感銘を受けます。
これだけの忍耐力、信念の礎になっているのは
自分の弱さを強く嫌悪して、厳しい鍛錬を自分に課してきた
これまでの実直な努力だということが、幼少期のエピソードから見て取れます。
自分に厳しいからこそ、不実を許さない強い信念が生まれるのだと思います。

また、「自利利他」の理念にも、強く感銘を受けました。
飯塚氏は、TKCを創立の際に、「自分の利益とは、他人の利益を実現することにある」という理念を経営の基本原理として掲げています。

同じ日は二度とはやって来ない。人生の一回性を思えば、毎日は真剣勝負。「努力のないところには幸福はない。決断のないところには解決はない」と、作中に禅の言葉が紹介されています。不断の努力で、自分もそのような、強い信念を持った人間になりたい、と強く思いました。

2013.09.08 Sun l l コメント (0) トラックバック (0) l top

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